バリアフリー・シネマサークル「チーム柏」の設立と活動について

私達視覚障害者にとって、また聴覚障害者にとっても、映画を楽しむということは、一般の健常者の方々にとって想像もできないことではないでしょうか。

しかし、ここ10年程前から、音声ガイドにより映像からの情報がなくても充分映画が楽しめるということが広がってきました。TVでもNHKの大河ドラマ、朝の連ドラ等、民放でも少しずつ、副音声ガイドの放送も増えてきております。平成27年度に向かって、国交省が各放送局に対して、副音声ガイドによる放送枠の拡充のガイドラインを示しているとのことも聞き及んでおります。

しかし、映画館で、同じ空間で楽しむことは何にもかえられないものです。私事ですが、4年程前に突然視力を失ったのですが、このバリアフリー観賞会ということを知り、様々なボランティア団体の協力、また各企業の社会貢献事業等で行われているバリアフリー上映会に参加することができました。これは、ともすれば閉じこもりがちになる障害を持つ私にとって社会との関わりを再び持つことができるきっかけになる大きな出来事でした。
しかし、ここ柏で、このことについて話題を提供したり、お誘いをしても年齢的なことや体力的なことで、ほとんどの障害者が、都内まで足を運ぶことはできないのが実情でした。しかも、ここ柏や周辺の市町村では、バリアフリー観賞はまだまだ知られてもおらず、どこでも開催はされることはありませんでした。

私にとって、いつかは柏でバリアフリー上映会を開催することが夢であり、使命であると思いはじめておりました。その後何回か音声ガイド付きの上映会を視覚障害者協会などのご協力で開催されましたが一般映画を音声ガイドで見る機会には恵まれませんでした。そんな時、今年2月、閉館していたシネマ1,2,3が新たにTKPシアターとして開館されるということを知りました。その時点で、迷わず電話をして3月のある日、支配人にお会いし、前述のような想いを聞いていただきました。そして、有志の何人かに声をかけ任意団体のチーム柏のスタートになったのです。TKPシネマさんのご理解と、ボランティアサークル・シティライツのご協力を得て、毎月第三の木曜日はバリアフリー上映会の日として開催することが決まりました。

第一回目は5月7日「宇宙兄弟」の観賞会を行いました。もちろん手探りでの開催準備です。当初は、仲間である柏市視覚障害者協会の方々にお声をかける以外はありません。しかし、当日は約20名の方に参加していただくことができました。終了後は参加された皆さんから「大変素晴らしかったと」感想をいただき大いに喜んでいただきました。その後、6月、7月、8月と開催いたしました。
そして、今回、9月19日(木)午前10時よりTKPシアターにて「終戦のエンペラー」のバリアフリー上映会を開催いたします。回を重ねる毎に、情報が拡がり、今回は約70名ほどの参加申し込みが寄せられております。もちろん、柏の方々だけではこれだけの人数が集まりません。松戸市・野田市・我孫子市・流山市・藤代市・稲毛海岸・市川市・都内各所・船橋市等々からも参加申し込みがあります。

このバリアフリーでの映画観賞は我々視覚障害者だけではなく、益々高齢化の社会を迎えることになる日本では、視力や聴力が衰えていく方にとっても、新たな観賞の方法として様々な方に広くお伝えしていただければと願っております。是非、白杖を携えて柏にこられる方々、それを支えていただくボランティアの方々、健常者と障害者が一緒になり、同じ空間で笑ったり、泣いたりして映画を楽しむ様子をお一人でも知っていただければと願っております。

私の力では限界があります。今回、拙い文章をしたためてまいりましたのも。当日、一人でも多くの方がご参加いただけるよう、記事にしていただくとともに、TKPシアターにて取材をいただければと切に願っております。ご理解とご協力をよろしくお願いいたします。

バリアフリーシネマサークル代表・今野正隆

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プロフィール

チーム柏スタッフ

Author:チーム柏スタッフ
バリアフリー上映会を主な活動としてサークルを立ち上げてから丸3年目も過ぎようとしております。
毎回、多くの方にご参加いただき、そして多くの方と知り合うことができ、本当にやって良かったと心からの感謝の気持ちで一杯です。
そして、今年1月からは、新たな歩みとして「ノーボーダー上映会」もスタートすることが出来ました。これについては、チーム柏が発足して間もない時から僕自身は考えていたことでした。しかし、色々な方からのご理解もいただくことが難しく、今に至りました。
しかし、障碍の枠にとらわれず、「お互いに知ること。」「お互いを理解しあうこと。」そして、「気付きに出会うこと。」それは、視覚障害者だけでもなければ、聴覚
障害者でもなく、所謂、健常者の方も、身体に障碍を持っておられる方、知的に、精神的に何らかの障碍を持っておられる方も、つまり全ての人間が、互いに相手のことを知り合うことから始まると思います。
そんな出会いの場として、名づけて「ノーボーダー上映会」をスタートすることが出来ました。これは、視覚障害者のためには副音声でのガイドを、聴覚障害者のためには、邦画でも字幕版にての上映、そして、もう一つ、ライブによる手話弁士による観賞を取り入れて、また、少し字幕などが見えず楽なった方にも、そして映画の新たな鑑賞法として楽しみたい方にも、すべての方に観賞いただけるバリアフリー上映会です。
全国でも始めてのこの取り組みを是非これからも継続していくつもりです。そして、「柏モデル」として、各地に広がっていくことができればと夢見ております。
もちろん、この活動には、劇場さん、ボランティアさん、そして何よりもこの上映会を楽しみにしておられる多くの皆様のご協力とご理解があればこそです。どうぞ、多くの皆様のご参加をお待ちしております。是非、一度参加してみたい、できる範囲でお手伝いしてみたい、地元でもこの活動を立ち上げてみたい、当等、どのようなことでもご連絡いただければと願っております。

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